ラムは、サトウキビを原料としたお酒で、カクテルのベースとして非常に人気があります。ラムはさっぱりとしたホワイトラム、香りも強く甘みもしっかりとあるダークラム、ゴールドラムの3種類に分けられることが多いです。ラムを使用したカクテルは、モヒートやキューバン・スクリュー、ホット・バタード・ラムなど、多岐にわたります。
ラムの製造方法と特徴
ラム酒は、サトウキビの茎を主要な原料として使用し、独特の製造工程を経て作られる蒸留酒です。サトウキビの茎は搾り、煮詰めて結晶化させることで、砂糖を分離します。分離後の液体、糖蜜や搾り汁を水で薄め、これがラムの基本的な原料となります。
ラムの製造工程
- 原料の選定: ラムの主要な原料はサトウキビです。サトウキビの茎を20~30cm程度に切断し、圧搾することでジュースを抽出します。
- 発酵: サトウキビのジュースは、自然発酵または単式蒸溜器を使用して発酵させます。
- 蒸溜: 発酵したジュースは蒸溜器を通してアルコールを抽出します。ライトラムは95度未満のアルコール度数で蒸溜されることが多いです。
- 熟成: ラムはホワイトオークの樽で短期間から長期間まで熟成されます。熟成期間によって、ライトラム、ミディアムラム、ヘビーラムの3タイプに分類されます。
ラムの起源と歴史
ラムの起源は、カリブ海地域にさかのぼります。サトウキビの栽培が盛んに行われていたこの地域で、サトウキビの搾り汁や糖蜜を発酵・蒸留することでラムが生まれました。初期のラムは現在のものとは異なり、非常に強いアルコール度数を持っていました。
近年、ラムの品質保証のための取り組みが進められています。フランス海外県マルティニーク島産のラムは、特定の条件を満たすことでAOCを取得しており、これは品質が保証されたラムであることを示しています。
ラムの種類と銘柄
ラムは、サトウキビを原料として製造される蒸留酒で、その起源はカリブ海の島々や西インド諸島にまで遡ります。ラムの魅力は、その豊かな風味と多彩な種類にあります。この記事では、ラムの主要な種類とおすすめの銘柄を紹介します。。
ラムの主な種類
- イギリス系ラム酒:イギリス系ラム酒は、ジャマイカやバルバドス、トリニダード・トバゴ、ガイアナなど、かつてイギリスが宗主権を保持していた地域で生産されるものを指します。骨太で厚みのある味わいが特徴で、人気銘柄としては「レモンハート デメララ」や「マイヤーズ ラム オリジナルダーク」が挙げられます
- フランス系ラム酒:フランス系ラム酒は、フランス海外県マルティニーク島や、旧仏領のハイチ、モーリシャス島などで生産されるものを指します。コニャックの特徴を受け継ぐ風味豊かなラムで、人気銘柄としては「ラ・マニー VSOP」や「バルバンクール 15年」があります。
- スペイン系ラム酒:スペイン系ラム酒は、キューバやプエルトリコ、ドミニカ共和国などの旧スペイン領の国々で造られるものを指します。さっぱりとした味わいが特徴で、人気銘柄としては「バカルディ ゴールド」や「ロン サカパ 23年」が挙げられます。
代表的なラムの銘柄
- BACARDÍ SUPERIOR(バカルディ スペリオール): 世界的に有名なラム銘柄で、そのクリアな味わいが特徴。
- Havana Club Añejo3Años(ハバナクラブ 3年): キューバ産のラムで、熟成による深みが楽しめる。
- Captain Morgan ORIGINAL SPICED RUM(キャプテンモルガン スパイストラム): スパイスが効いた独特の風味が魅力。
- Ron Zacapa Centenario Solera Grand Reserva 23YEARS OLD(ロン サカパ センテナリオ 23年 ソレラ グラン レゼルヴァ): グアテマラ産の高級ラムで、深みのある香りと味わいが特徴。
ラムをベースにしたおすすめカクテル
ピニャ・コラーダ
ピニャ・コラーダは、カリブ海発祥のトロピカルカクテルとして知られています。ラムをベースに、パイナップルジュースとココナッツミルクを砕いた氷と一緒にシェイクして作られるこのカクテルは、甘くてさっぱりとした味わいが特徴です。その名前はスペイン語で「うらごししたパイナップル」という意味を持ち、その名の通り、パイナップルの果肉をよくすりつぶし、裏漉ししたジュースを主要な材料として使用します。
材料
- ホワイトラム: 30cc
- ココナッツミルク: 45cc
- パイナップルジュース: 80cc
- 氷: 適量
作り方
- シェーカーにホワイトラム、ココナッツミルク、パイナップルジュースを入れます。
- しっかりとシェイクします。
- グラスに氷を入れ、シェイクした液体を注ぎます。
- パイナップルやチェリーでデコレーションして完成
クレオパトラ
クレオパトラは、カクテルの中でも特別な存在として知られています。ショートドリンクに分類されるこのカクテルは、ラムベースで作られ、その名前の通り、歴史的な背景を持つ一杯として多くの人々に愛されています。
材料
- ラム: 30cc
- クレーム・ド・モカ: 30cc
- 生クリーム: 30cc
- ナツメグ: 少々
作り方
- シェーカーにラム、クレーム・ド・モカ、生クリームを入れます。
- しっかりとシェイクします。
- グラスに注ぎ、上からナツメグを振りかけて完成
モヒート
モヒートは、カリブ海の風を感じさせるラムベースのカクテルとして、世界中で愛されています。その爽やかなミントの香りとラムの甘みが絶妙にマッチし、夏のリフレッシュドリンクとして特におすすめです。
材料
- ライム:一切れ
- ラム:30cc
- ソーダ:120cc
作り方
- 砂糖とライムを磨り潰します。
- ミントを加えてよく混ぜます。
- 氷を入れ、ラム酒とソーダを注ぎます。
ダイキリ
ダイキリは、そのシンプルながらも爽快な味わいで多くのカクテル愛好者に愛されているカクテルの一つです。キューバ生まれのこのカクテルは、ラム酒、ライムジュース、砂糖を主成分としており、冷たくシェイクして作られます。
材料
- ホワイトラム酒: 45ml
- ライムジュース :30ml
- シュガーシロップ :15ml
- 氷 :適量
作り方
- シェーカーに氷を入れ、ラム酒、ライムジュース、シュガーシロップを加えます。
- よくシェイクします。
- グラスに注ぎ、ライムのスライスを飾ります。
アンダルシア
アンダルシアは、南スペインのアンダルシア州、シェリーの故郷として知られる地域からインスパイアされたカクテルです。この地域はシェリーの生産で有名で、アンダルシアカクテルはその魅力を最大限に引き出しています。
アンダルシアカクテルは、ドライでありながらも口当たりが強すぎないのが特徴です。アルコール度数は高めですが、さっぱりとして飲みやすいカクテルとなっています。
材料
- ドライ・シェリー:30ml
- ブランデー:15ml
- ホワイト・ラム:15ml
作り方
- すべての材料を氷入りのミキシンググラスに入れます。
- バースプーンを使用してしっかりとかき混ぜます。
- ストレーナーを使って冷えたカクテルグラスに注ぎます。
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