ビールと発泡酒の違いとは

ビールと発泡酒の違いは、多くの人々にとって疑問の一つであり、特に日本の法律や税制の変更に伴い、その定義や区別がますます複雑になってきました。よなよなの里というクラフトビールメーカーからも、お客様から「ビールと発泡酒って、何が違うの?」という質問が頻繁に寄せられています。実際、よなよなの里ではクラフト”ビール”を販売しているものの、商品によっては「発泡酒」と表記されているものも存在します。

目次

ビールと発泡酒の基本的な定義

ビールと発泡酒の違いは主に以下の2点に集約されます。

  1. 麦芽使用比率
  2. 副原料の内容と使用比率

麦芽使用比率について

「麦芽使用比率」とは、水やホップ、酵母を除いた原材料の中で、麦芽がどの程度の割合を占めているかを表す数値です。

  • 麦芽のみ: 麦芽使用比率100%
  • 麦芽80%・その他副原料20%: 麦芽使用比率80%
  • 麦芽50%・その他副原料50%: 麦芽使用比率50%
  • 麦芽40%・その他副原料60%: 麦芽使用比率40%

この麦芽使用比率が「50%以上」のものを「ビール」とし、麦芽使用比率が「50%未満」のものを「発泡酒」として日本での表記が決まっています。

副原料の内容と使用比率について

日本では、ビール製造に使用できる副原料が法律で定められており、その副原料の使用比率は「5%未満」でなければ「ビール」と名乗ることができません。以下はビール製造に使用できる原材料の例です。

  • 麦、米、とうもろこし、こうりゃん、ばれいしょ、でん粉、糖類または一定の苦味料もしくは着色料
  • 果実(果実を乾燥させたもの・煮つめたもの・濃縮果汁なども含む)
  • コリアンダー または その種
  • ビールに香りや味を付けるための香辛料、ハーブ、野菜、その他の食材

酒税の影響

酒税は、お酒のメーカーがお酒を製造する際に国に納める税金のことを指します。この酒税の額は商品の価格に直接影響を及ぼします。酒税が高ければ高いほど、商品の値段も上がる傾向があります。

特にビールや発泡酒の場合、酒税は「麦芽使用比率」に基づいて定められています。具体的には、麦芽を多く使用していれば、酒税も高くなるという仕組みです。

以下は、麦芽使用比率に応じた酒税の例です:

  • 麦芽使用比率100%(ビール): 70円
  • 麦芽使用比率50%以上(発泡酒): 70円
  • 麦芽使用比率25%以上50%未満(発泡酒): 58円
  • 麦芽使用比率25%未満(発泡酒): 47円
  • その他の発泡性種類(いわゆる第3のビール): 38円

このように、麦芽使用比率によって酒税の額が異なるため、発泡酒の中にも価格が高いものと安いものが存在します。麦芽使用比率を低くして税金を抑えることで、店頭価格を安く設定する商品もあります。しかし、日本の法律の制約により、特定の副原料を使用した場合や、副原料の使用比率が一定以上の場合は「発泡酒」として販売しなければならないこともあります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次